女学生
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/06
- メディア: 文庫
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最高です。
男に、こんなに女の気持を悟られたくない。
ので、少しムカつくぐらいです。
読み始めたときも、すごく自分の思いをえぐられるようで、憤慨して「女を穿ってみてるんじゃねーよ!!」とも思ったりしましたが、読めば読む程、女心を上手く捉えているということを認めざるをえません。
どの短編もいいけど、わたしは「おさん」と「女生徒」が一番良い。
「おさん」は、女心を本当によくとらえてると思う。
最後のほうのあきれてる感情とか、すごくいい。
あんまり言うと、ストーリーがばれちゃって、それはそれでつまらないので、この辺で。
あと、「女生徒」は昔、自分が中高生だったころのいじけた気持を思い出す。
成長中で、頭のなかではどうしようもない思いがうずまいて、
キレたり、謝ったり、悩んだり、かと思えば楽観的になったり、
感情の玉手箱だったな。
当時は辛かったけど、今思えば、とても必要な体験だったと思う。
そういう時期があって、初めていろんなことを俯瞰してみたり、客観的にみたりできるようになったような気がするんだ。
というわけで、自分の若い時の思いを思い出したい人や、女心を知りたい人にお勧めです。