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レビューを書いて文章力をあげたいという甘い考えの産物です。

聖書を読んだサムライたち

聖書を読んだサムライたち もうひとつの幕末維新史 (フォレスト・ブックス)

聖書を読んだサムライたち もうひとつの幕末維新史 (フォレスト・ブックス)

面白くって一気に読んでしまった一冊。
200ページぐらいだし、内容もすらすら読めるんです。

今流行りの幕末の人物が大量にでてきます。
そして、その人たちがいろんな場所で、いろんなきっかけでキリスト教に触れる姿が描かれています。
人々にとって、キリスト教がどのように影響したのか、もしくはどのように影響しなかったのか、ということは、実は日本政府の立ち上げにも深く関わってくるのです。

この本の良い所は、一人一人の人物の苦悩などもしっかり描かれていること。
クリスチャンになったから幸せになって終り、というハッピーエンドの物語としてではなく、あくまでもクリスチャンとしてのリアルな「生」にフォーカスが当てられています。
クリスチャンたちが本当に「模範的クリスチャン」な生活をしていたのかはわかりません。
そもそも、どのサムライがクリスチャンでだれがクリスチャンじゃないかのか、ということさえ曖昧です。
まークリスチャンというのが1つの「生き方」なので、洗礼をするなど明らかにクリスチャンになったと他人から認識されないかぎり、その線引きは非常に難しいんですよね。
クリスチャンとして生活すると決めて、様々な困難のなかで悩み苦しみながらも進んでいく、その姿に人は感動し、また「神さま」を感じるのではないでしょうか。