この世界の片隅に
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/01/12
- メディア: コミック
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全三巻を、一気に読みました。
最初の二巻は正直、「普通の女性の話」という感覚で読んでいました。
題材が歴史的な部分をもっているので、今とは異なる部分や生活の詳細について、事細かな描写があり、
完全に入り込むことができました。
また、ご主人の過去を巡る辺りは、すごくリアルで、切なくて、こんなに美しい絵だからこそ残酷さが際立つな、と思いました。
が、この本は、第三巻があって、そこで大どんでん返しというか、想像もつかなかったような展開がおこります。
こんなに美しい絵で、こんなに美しい題材で、でも起こった出来事は、もう耐えられないぐらい悲惨。
悲惨さは、血が飛び交うとか、グロいとか、そういうなかにあるのではなく、美しさと、淡々としたなかにあるのだということがわかりました。
外から与えられる悲惨さと比べたら、私のように、責任が自分にかかるような悲惨さなんて、結局対したことない、ということがよくわかりました。
一ヶ月半前と全く変わっていない自分。
今やっと、ようやく、自分のダメさと向き合い始めている、そんな遅すぎるスタートを経験しています。
なんでもっと早く向き合えなかったのか。。。とか思うけど、そうやって過去を責めることが一番くだらないということも今学んでいる。
今までダメだったなら、もう一回明日からやり直すしかない。
明日からこそ、すべて真っ白にし直すしかない。
そんな気持ちでおります。
思えば、今まで、先輩や知り合いに「もうダメだ」と泣き言をいったのも、結局今の自分を認めてもらうため。
そんな甘えた態度はきっと表にでていたのだと思います。
明日から、また新しい一日が始まります。
仕事もある。
そのなかで、今までのような「甘え」をどのぐらい乗り越えられるのか、正直わかりません。
だけど、もう余計な検索とかしないで、目の前の出来事に、真摯に取り組んでいこうと思います。
できるかわからない、ではなくて、やる。
今まで、まだ、どこかで、自分はすごい、できると思っていた。
もう一度、もう一度だけ、初心に返って、丁寧に仕事をしていきたい。
その積み重ねが、なにかになるということを信じて。
あとは、人や物事を恐れすぎない人になりたいな。