日本の医療崩壊を救う「地域医療経営」―ニュージーランドの医療革命に学ぶ
日本の医療崩壊を救う「地域医療経営」―ニュージーランドの医療革命に学ぶ
- 作者: 永野和雄,家村均
- 出版社/メーカー: 税務経理協会
- 発売日: 2009/01
- メディア: 単行本
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すごく面白かった。
最初はちょっと小馬鹿にしてたんだけど、読めば読むほど、良い本だな、って思いましたよ。
日本のことに関する分析は、まぁそんなもんだろうという感じだったけど、
ニュージーランドの事例はすごく面白い。
やっぱり、医師一人一人からみると、
IT化っていうのは、必ず有益じゃないんだよね。
お金もかかるし、煩雑だし。
だけど、全国や地域という単位でみると、IT化がもたらすかもしれない
利益っていうのは決して小さくない。
だから、やっぱり地域レベルでの連携が必要なんだよね。
ただ、今の日本でそれはやるのは・・・けっこう難しいと思う。
大きい病院は私立だったりするから、行政で管理するのも難しいよね。
ニュージーランドは、医師や利益を有する企業とかが一緒に出資して会社を作ってる。
そういう会社は、海外にも進出してる。
これってすごいよなー。
日本がそっくりそのまま真似をするのは難しいと思う。
ただ、この本は、そういった「日本への適応」を行政の責任にしてる(?)感じがして
それもまた無責任なことだとは思う。
論文程度ならまだしも、本として出版するなら、「自分の考え」をもっと提示してほしい。
ともかく、地域医療を考える上では示唆がある本でした。