男性を生物学的に子どものワクチンの日程などについていけない、哀れだけれども愛すべき生き物として見る
どうも、訳書のハウツー本は、好きになれない。
訳している人が、訳する側の言語(フランス語なり英語なり)に精通しているからか、その言語のニュアンスを無理やり訳そうとして、何が言いたいかわからない文章になりがちだと思う。
一時期、電車の車内広告でやけにフランス人押しな本があって、本屋にも平積みされてたからチラチラっと読んでみると、フランス人の考え方に妙に共感できる自分が。
フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~
- 作者: ジェニファー・L・スコット,神崎朗子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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そういえば、母はフランス系の家系だし、母の考え方に似ている気もする。折しも、ベビー誕生に沸くちゃな家では、ニューボーンベビちゃんをどう育てるかに興味が湧き、図書館で色々な本を借りてみるも、また助産師さんたちに相談してみるも、0歳以下ではみんな「褒めて育てましょう」「子どもが求めたら欲しいだけあげましょう」という、超マイルドお子様優先メソッドの羅列。
もちろん、0歳のうちからビシバシ鞭打ってスパルタ教育をするつもりはないけれども、いいことと悪いことはちゃんとしつけたい。そういえば、しつけってみんなどうしてるんだろう。冷静に考えてみると、子どもをしつけてる人って見たことない。
自分の子どもの頃を思い返すと、成功してるかどうかはともかくとして、しつけに厳しい両親だったので、しょっちゅうお尻を叩かれていたし、夫もゲンコツ(殴るというよりは、グリグリやる感じのやつ)でお灸を据えられていたというから、親世代では当たり前だったはずの「躾」はどこにいったのか・・・
と思っていた時に図書館で、流行りの!?フランス流子育ての本を発見。
フランス人は子どもにふりまわされない 心穏やかに子育てするための100の秘密
- 作者: パメラ・ドラッカーマン,鳥取絹子
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2015/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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子どもには勉強よりも社交性を身につけさせることで知恵をつけさせ、自由よりも制限を与えることで選択の幅を広げてあげる。一見逆説的にも見えるけれども、むしろとても論理的・理性的に、自分の人生を楽しみ、子どもに人生を楽しむ方法を教える。
ブログのタイトルもこの本の中の一句で、共働きなのに男が家事をしないという日本の悩める兼業主婦たちに「諦めるしかないよ、そもそも違う生物だから」と言ってのけるフランス人の凄さ。本当にそれでフランス人女性がたは平気なのか?と思うのですが、フランス人男性がたは相当褒め上手らしいから、「ん〜もう♡しょうがないわね」ということなのかな。逆にこれに共感できないひとは、フランス流の考え方には共感できないかもしれない。
ちなみに、フランス文化が凝縮されているのがフランス流食育ということらしく、食育からフランス流子育てを概観した本もあったので読んでみた。
フランスの子どもはなんでも食べる〜好き嫌いしない、よく食べる子どもが育つ10のルール
- 作者: カレン・ル・ビロン,石塚由香子(まちとこ),狩野綾子(まちとこ)
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2015/12/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どちらの本も、そこそこ上流階級のワーキングマザーが自分の経験をもとに書いている本なので、生活の切実さみたいなものは微塵も感じないけれど、フランスでは食が民主化されていて、貧しいひとでさえ、いわゆる「フランス料理」を楽しんでいるんだというくだりは、本当にそうなら、現在の日本の子ども食堂が問題視している現状(チープなファストフードによる肥満化や孤食などなど)とリンクする。
SNSなどで、義母からの子育てへの口出しを愚痴ると賛同の声が瞬く間に集まり、他のひとの子育てに口出ししないのが美徳とされているなーと感じることが多いけど、子どもが他人に対して失礼なことをしているのさえスルーしなきゃいけないのかな。おせっかいフランス人たちが羨ましくなるのは、きっと、フランス流の考え方が母のそれにそっくりだからなのかな。
ちなみに、フランスを絶対視しているわけではなく、「フランスの子どもはなんでも食べる」の著者やその夫はフランスの生活に息苦しさを感じてカナダに戻っている。こういう本もほどほどに取り入れるのがいいのかな。